【新聞:岩手版】「泣かない」ために加入を

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

【新聞:岩手版】「泣かない」ために加入を

[2022年9月1週号]

「補償される金額を考えれば、収入保険の保険料はそれほど高いとは思いません」と中村さん

宮古市 中村 一彦さん(58)

 露地栽培の花きと水稲を24年前から生産しています。就農当初から、宮古農業改良普及センターの指導を受けて青色申告を実施しています。2020年には、e-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用して電子申告を始めました。

 収入保険には21年に加入しました。主要栽培品目がリンドウなので、品目を問わず補償される収入保険への加入を決めました。

 昨年は転作田のリンドウの圃場で排水がうまくいかず、生育に遅れが出るなどの大きな影響が出ました。出荷数量が見込みの半分程度となったため、つなぎ融資制度を使って保険金の一部を先に受け取りました。加入初年度にこのような事態になると思わなかったので、収入保険に加入していて良かったと思います。

 リンドウは定植した翌年の夏から7年間、同じ株を使って収穫するので、本年産も生育不良が続いています。今年5月の遅霜と、6月下旬から7月の低温で生育が1週間ほど遅れているのも心配ですね。

 花き類は、春先の初期生育から開花日をおおよそ予測できますが、ここ5年ほどは気候の変化が大きいため予測が難しく、出荷の見通しが立てにくくなっています。また、コロナ禍で市場単価のばらつきが大きく、今後の動向が読めないことも不安要素となっています。

 近年の気象災害をみると、いつ、どこで災害が発生してもおかしくありません。災害などで減収になったときに「泣かない」ように、収入保険への加入をお勧めします。

▽花き(リンドウ、コギク、ヒマワリ)35㌃、水稲60㌃


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