【新聞:岩手版】好評ホップアイス

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

【新聞:岩手版】好評ホップアイス

[2018年岩手版11月3週号]

【遠野市】地元産のホップを使用した「ホップアイス」が遠野市土淵町の観光施設「伝承園(菊池美保支配人)」で今年8月から販売された。同商品を発案したのは、遠野市立土淵小学校(阿部真由子校長・児童90人)の児童。伝承園だけで販売され、リピーターも増えてきている。

「遠野にお越しの際は、ぜひお買い求めください」と菊池支配人

 

 同校では、児童に地域への愛着と誇りを持ってほしいと遠野市の主要農作物であるホップを、総合学習の1つに取り入れている。

 今年の3月、遠野市土淵町の新年交賀会で児童がホップアイスのアイディアを発表したところ、伝承園が遠野緑峰高校などに相談し、商品の開発に取り組んだ。

 阿部校長は「こんなのができたらいいなという発想を児童には大事にしてほしいと思っていた。その発想を伝承園さんが形にしてくれたことがとてもうれしかった」と話す。

幅広い年齢層向けに

 ホップの特徴である苦みを生かすため、アイスクリームの中にホップの粉末を練りこんでいたが、苦みの調整が難しかった。「6月に試作品が完成したが、とても苦く、子どもには不人気だった」と菊池支配人。苦みを消すためにチョコチップを加えたが、ホップの苦みや風味がチョコチップの甘さに負けてしまうなど、試行錯誤を重ねた。  

ホップアイスは1個350円(税込み)

 幅広い年齢層に受け入れてもらえるように、4回ほど試食会などを重ね、8月に完成。甘さの中にホップの苦みが溶け込み、食べた後に余韻が残る味わいに仕上がった。カップのデザインは同校の児童が担当し、優しい緑色で地元遠野市の山並みとホップ畑が描かれている。

 商品は、伝承園だけで販売され、売れ行きは良好。リピーターが増えてきているという。

 菊池支配人は「今回は第1弾ということで、幅広い年齢層の方に手に取ってもらえるように開発した。次は、苦みが強い商品なども開発していきたいと考えている」と意気込んでいる。


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