【新聞:岩手版】感染症予防対策を万全に

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

【新聞:岩手版】感染症予防対策を万全に

[2020年6月1週号]

 【盛岡】サクランボ栽培に力を入れる盛岡市手代森の合同会社田屋果樹園(田屋富士男代表=65歳)では、毎年収穫時期にサクランボ狩りを開催している。今年も新型コロナウイルス感染予防対策を講じて開く予定だ。地元産果樹のおいしさを多くの人に知ってもらおうと、栽培に励んでいる。

「お客様が安心してフルーツ狩りを楽しめるよう、感染症予防対策を万全にしたい」と田屋代表(右)と祐樹さん

少人数の予約制で

 「地元は自然豊かで水もよく、落葉果樹栽培に最適。サクランボは30年前から力を入れている」と田屋代表。2016年に合同会社を設立した。現在は息子の祐樹さん(35)とともに、約3・5㌶の園地でサクランボのほかリンゴやナシ、モモなどの果樹を中心に栽培している。サクランボは「佐藤錦」や「紅秀峰」など、10種類ほどを手掛ける。

 「震災後、被災地の子どもたちを招待したのがきっかけで、観光フルーツ狩りを始めた」と6月中旬から7月中旬にかけて、サクランボ狩りを開催。「毎年、家族連れやカップルに人気がある。園地をライトアップしたナイター営業も好評」と笑顔を見せる。

 今年もサクランボ狩りの開催を予定だ。「新型コロナウイルス感染症の影響で、一時は開催見合わせも考えたが、緊急事態宣言の解除や県内の動向を踏まえて、開催を決めた。少人数の予約制にして混雑を避けるほか、感染予防対策を万全にして、お客様を迎えたい」

丁寧な栽培が基本

 同園では、土壌改良のため剪定した枝を炭にして園地内へ撒くなど、循環型農法にも力を入れる。

 「地元産の果樹のおいしさを、広く発信していきたい。そのためには、丁寧な栽培が基本」と田屋代表。「耕作放棄地の解消や、農福連携などに積極的に取り組んでいきたい」と意気込む。

 祐樹さんは「これからも、おいしい果樹を作り続けることで、お客様に喜んでもらいたい」と話す。


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