【新聞:岩手版】産直の集客 かかしが一役

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

【新聞:岩手版】産直の集客 かかしが一役

[2019年10月1週号]

 【盛岡】紫波町佐比内の産直「峠の駅 紫波ふる里センター」では、地元農家や住民が手作りした「かかし」を10月27日まで展示するかかしまつりを開催している。まつりは、産直に多くの人を呼び込もうと始められ、今年で15年目を迎えた。

「見に来た人に楽しんでもらえるよう、かかしまつりを盛り上げていきたい」と堀切さん

 峠の駅 紫波ふる里センターでは、佐比内地区の農産物を中心に販売する。産直の集客につなげようと、盆や秋の収穫期に合わせた行事を地元農家らが開く。かかしまつりは、同地区で栽培が盛んなブドウやリンゴの収穫期に合わせ、例年9月中旬から10月中旬まで開催される。

 「かかしまつりはほかにはないイベントで、産直に多くの人を呼び込もうと考えて始まった」と話すのは、佐比内正分沢の堀切信也さん(79)。堀切さんは、同地区の農家を中心とした10人のグループで、作品を毎年出品している。

90体で人気投票

 堀切さんらのグループは7月から活動を始め、週に2回、午後7時から10時まで公民館に集まり、かかしの制作に精を出した。

イベント開催2週間前になるとほぼ毎晩制作する

 今年は、人気お笑いタレントをモチーフにしたかかしを含め6体を出品。「黒色のビニールハウス用遮光ネットを張り付けて、髪の毛を表現した」と農業用資材も活用する。また「手足の骨組みに太めの針金を使うことで、ポーズを取らせやすくなり、服も着せやすくなる」と話す。

 まつりには、例年約90体のかかしが展示され、産直に訪れた人々の人気投票などで賞が決定する。

 堀切さんは「イベントを盛り上げることで、多くの人に産直を訪れてもらい、佐比内産の野菜や果物を楽しんでほしい。これからも、地域の人たちと力を合わせて取り組んでいきたい」と意気込む。


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