【新聞:岩手版】第三者継承で酪農家に ヘルパー経験生かす

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

【新聞:岩手版】第三者継承で酪農家に ヘルパー経験生かす

[2021年1月3週号]

岩泉町沢中

「酪農ヘルパーでお世話になったみなさんには今でも支えてもらっています」と山屋さん

山屋祐太さん・27歳

 廃業する酪農家から2020年10月に経営を譲り受け、就農しました。実家は盛岡市のサラリーマン家庭ですが、牛を飼っていた岩泉町の祖父母の家には、長期休みの時に手伝いに行っていました。小学生の時の作文には「将来は牛を飼いたい」と書いていたので、自分の農場を持つことができてうれしかったですね。第三者間での経営移譲は岩泉町では初めてだそうです。

 11月は出産ラッシュで神経を使いましたが、事故は少なく今のところ順調です。就農前に酪農ヘルパーとして6年間働きながら、十数軒の農場で飼養方法を見ることができたのがいい経験になりました。

 酪農ヘルパーの頃も責任を持って働いていましたが、自分の農場で思い通りに牛を飼育できるのは、今まで以上にやりがいを感じます。

 岩泉町は20~30代の若手酪農家が多いので、みんなで集まって「牛話」をするのが楽しいです。非農家出身で酪農家になる例を作ることができたので、たくさんの就農希望者が出てきてほしいですね。

 21年は経営を軌道に乗せる一年になります。酪農は牛に手を掛けた分だけ、良くも悪くも結果として返ってきます。特に餌の管理徹底や牛の体調の異変をいち早く見極めて、乳質改善に取り組みたいです。年間出荷量340㌧が目標です。

 ▽搾乳牛34頭、未経産牛20頭


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