【新聞:岩手版】作業改善で増産を目指す

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

【新聞:岩手版】作業改善で増産を目指す

[2023年1月1週号]

花巻市

菅原 毅さん(27)

 工場機械などを開発する会社に勤めていましたが、屋外で働きたいと思い、2020年に退職しました。盛岡市の農園で2年間の研修を受け、昨年から専業農家として働いています。

 就農1年目は学ぶことばかりでした。ミニトマトが灰色かび病になり、ハウス1棟分が出荷できませんでした。多湿が発生原因の一つなので、今年は自動換気装置を導入する予定です。

「規格外の野菜がもったいないので、いずれは加工品にも挑戦したいです」と菅原さん

 防除機がないので手作業で農薬を散布したため、ミニトマトの収穫が追いつかず、市内の産直に出荷できなかったという反省もあります。お客さまから産直に問い合わせがあったと聞きました。今年は防除機を利用して効率的な作業を目指しますが、自分の野菜を買いたい人がいることが分かってうれしかったですね。

 農業機械は市の補助金を活用したり、知人の農家さんから安く買い受けたりして導入します。水稲を栽培している実家からはトラクターを借りているので、周りの人に助けられていることを実感します。農業経営は、地域の人とのつながりを増やして、頼ることが大切だと思います。

 失敗があったからこそ、改善点を見つけることができました。この先、年月をかけて課題を解決しながら農業を続けたいです。今後は作業効率の改善などに取り組み、地域で一番の収穫量を目指します。

▽経営内容=ネギ10㌃、ハウス5棟(ミニトマト12㌃、ほうれん草5㌃)


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