【新聞:岩手版】野菜の販促に一役

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

【新聞:岩手版】野菜の販促に一役

[2021年2月3週号]

 【胆江】農家や飲食店が売り場に設置するポップ広告や商品ラベルなどを製作する金ケ崎町三ヶ尻の「なつき屋(菊池亜紀代表=41歳)」では、野菜を身近に感じてもらうため、野菜をモチーフにしたぬいぐるみやブローチなども販売。農家と消費者の間に立って、野菜の魅力の発信に力を入れている。

「野菜に興味を持ってほしい」と菊池代表

 「農家の方が手間暇かけて野菜を作っていることを、知ってもらいたい。栄養が豊富でおいしい野菜を、もっと消費者が手に取りたくなるような仕事がしたいと思った」と菊池代表。

 なつき屋は2018年1月に開業した。当初はSNS(会員制交流サイト)を通じた県外からの依頼が多かったが、現在は県内の飲食店や農家からの依頼が中心となっている。

 菊池代表は、農家の繁忙期に作業を手伝いに行く。「お手伝いのときに依頼を受けることもある」。昨年は、農家の名刺と農園を紹介するカードの制作を依頼された。「可能な限り畑に直接出向いている。農家さんと話すことでイメージが湧くので良いものを作ることができる」

効果的な宣伝を検討

 農家のニーズに応えるため、打ち合わせは慎重に行うという。「消費者の目に付くことは販売する上で大事なことだが、『派手なもの=目立つ』ということではない。人や作物によって、効果的な宣伝方法やデザインは変わる」

野菜がモチーフの羊毛フェルトストラップ

 ポップ広告以外にもぬいぐるみなどのグッズも販売している。「野菜が苦手な人に、『おいしいから食べて』と言っても食べてもらうのは難しい。日常生活で目にする身近なものをデザインに使うことで、野菜を身近に感じてもらいたい」

 野菜がモチーフの羊毛フェルトストラップは、福祉施設に製作を依頼した。今後も継続して依頼を行う予定だ。菊池代表は「『食』以外でのアプローチも積極的に行って、野菜の魅力を発信したい」と話す。


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