【新聞:岩手版】生乳が発信する酪農地帯の魅力

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

【新聞:岩手版】生乳が発信する酪農地帯の魅力

[2018年岩手版11月1週号]

【金ケ崎町】県内有数の酪農地帯である金ケ崎町和光地区に、ジェラートを提供する店舗「牧草の丘」がオープンした。製造・販売に当たるのは、地域振興の取り組みが発展して設立された株式会社グラスヒル和光(矢作實代表取締役)。分娩後7~10日目の生乳を使用したジェラートは濃厚な味わいが注目を集め、地域活性化への期待が高まっている。

「酪農の産地だからこその濃厚な生乳を味わってほしい」と矢作代表取締役(右から2人目)と牧草の丘のスタッフ

 酪農が盛んな同地区では、「和光地区活性化協議会(倉田和弘委員長)」を2016年4月に設立。地域活性化の一環として、同地区で生産された生乳を使用したジェラートの試験販売などを実施してきた。

 「製造や販売に関しては私も含めて素人。試食会で消費者の意見を聞いたり、製造現場への視察もしたりしてきた」と矢作代表取締役。今年2月には株式会社を設立し、9月22日に店舗をオープンした。

 

 

おすすめのミルクとブルーベリーヨーグルト(ダブル400円(税込み))

地元の食材を活用

 ジェラートにはバニラビーンズや卵を使用しないため、生乳本来の風味が味わえるのも特徴だ。「分娩してすぐの生乳なので免疫性や栄養価が高く、濃厚な味わいです」と矢作代表取締役は話す。

 現在、ミルクやブルーベリーヨーグルトをはじめ、期間限定品など7種類を販売。今後はカボチャやサツマイモなど、旬の食材の味も予定しているという。矢作代表取締役は「材料に地元のものを使いたい」と金ケ崎町産の食材でピザなどを販売することも視野に入れている。

 新メニューの開発を担当する同店の佐藤シヅ子さんは、100頭ほどの乳牛を飼養。佐藤さんは「どのジェラートもお薦めですが、初めて食べる方はまずミルクを食べてもらいたい。このお店を通して、和光地区の良さを発信したい」とPRしている。


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