[新聞:岩手版]バラ 切り花部門で大賞 探究心持ち続けて

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

[新聞:岩手版]バラ 切り花部門で大賞 探究心持ち続けて

[2017年08月1週号岩手版]

 「第19回国際バラとガーデニングショウ」(同組織員会主催)で「白秋」を出品した花巻市石鳥谷町の吉池貞藏さん(85)が、バラ切り花部門で最高位の大賞を受賞した。自身4度目の最高賞に「栽培技術が高く評価されてうれしい。次は自作品種に挑戦したい」と目標を新たにしている。

 コンテストは、世界のバラとガーデニングを紹介する国内最大規模の祭典。5月12~17日に埼玉県所沢市で開催され、バラの魅力や栽培技術が披露された。

 吉池さんは、バラ切り花部門に10点のバラを出品。24あるカテゴリーの中で12日開催に応募し、白秋が4427点の中から大賞に輝いた。白秋での大賞受賞は今回で4度目。「大賞は素直にうれしい。自分の栽培技術が評価されて励みになる」と笑顔を見せる。

「栽培技術をもっと高めていきたい」と吉池さん

 コンテストについて「審査のときにバラを1番良い状態にするのが大事」と吉池さん。県内の展覧会より開催が1カ月早いため「バラの開花期を合わせるのが難しく、温度管理に苦心した」と振り返る。

 本格的にバラ栽培を始めたのは60歳のとき。初めは自宅で70~80株を栽培していたが、広い畑のある家に引っ越したことをきっかけに栽培面積を大きくした。同町に移住後は、育種と栽培技術向上にも力を入れ、現在は自宅の敷地約10㌃で約100品種、約千株のバラを育てている。

 

 

 コンテストに向けて品種改良にも力を注ぐ吉池さん。「花を選ぶのが難しい。ポットに種をまいて年間千~1500株の花が咲く。この中から出品できるのは2~3株くらいかな」と選別の難しさを話す。「人に認められる必要がある。自分が良いと思っても審査員はそうは思わない。花を見極める目が大事ですね」と意欲的だ。

約100品種、約千株のバラを育てている

 「コンテストへの出品は続けていきます。栽培技術を高めて評価を得たい」と技術向上に余念がない吉池さんは「病気に強く、一般の方でも作れるような品種作りに挑戦したい。バラ栽培を気軽に楽しんもらいたいですね」と目標を新たにする。


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