[新聞:岩手版]就農に迷い無し~規模拡大を目指す

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

[新聞:岩手版]就農に迷い無し~規模拡大を目指す

[2016年2月3週号 岩手版]

2016-02-3_11【八幡平市】「祖父が大規模でホウレンソウを栽培していて、自分が後を継ごうと思いました」と話す八幡平市田頭の伊藤元太さん(23)は、祖父から引き継いだ農業経営に情熱を注ぐ。現在は「寒締めホウレンソウ」の収穫作業の最盛期を迎え、さらなる品質の向上と規模拡大を目指す。

伊藤さん方では、水稲6㌶、ハウス20棟(40㌃)でホウレンソウを栽培。祖父母と共に農作業に励んでいる。元太さんは幼い頃から祖父・和則さん(75)の農作業を手伝い、就農に迷いはなかったという。20歳で経営を引き継ぎ「収益を上げるには規模拡大」と、高齢化などを理由に働き手がいなくなった農地を借り、積極的に栽培面積を拡大してきた。

ホウレンソウはハウス内で一年を通じて栽培。土作りに重点を置く元太さんは、同市産の堆肥を使ったボカシ肥料を使用している。「同じ地区に土作りを教えてくれる方がいる。その方のホウレンソウは一年を通じて品質が良く、特に夏場の品質がすごいんです」と、地域のベテラン農家からもアドバイスを受け、自身の成長につなげている。頼もしく活躍する元太さんに和則さんは、「後を継いでくれてうれしい。自分の信じるとおりに進んでほしい。農業は毎年が1年生みたいなもので難しいが、失敗しても、それを糧に頑張ってほしい」と応援している。

「農業は手を掛けた分がそのまま収入に直結するから楽しいし、頑張れる」と、農業の魅力を話す元太さん。今年の寒締めホウレンソウの出来は上々だ。今春からは栽培面積を水稲10㌶、ホウレンソウ70㌃に増やす予定で、作業員の雇用も考えているとのこと。

今後については「規模拡大はもちろん、夏場のホウレンソウの品質維持に力を注ぎ、水稲では将来的に自分で乾燥・調製もしてみたい。地域の若い世代の農家と共に頑張っていきたい」と意欲を燃やす。

 

写真=「水稲もホウレンソウも、きれいに育つとやっぱりうれしいです」と元太さん


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