[新聞:岩手版]水農生はつらつと

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

[新聞:岩手版]水農生はつらつと

[2016年6月3週号 岩手版]

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多くの人出で活気に満ち溢れる即売会

【奥州市】行事を通して多くの人たちに農業のことを知ってもらおうと、岩手県立水沢農業高等学校(神山秀市校長 生徒227人)では、春の2大イベントである苗の即売会と田植競技会を5月13日と19日にそれぞれ開催。両イベントとも、地域の注目度も高く、訪れた多く人たちでにぎわった。

『水農ブランド』として絶大な信頼を有する野菜苗と花苗の即売会では、環境工学科の生徒が育てた苗5万本が同校敷地内に並んだ。例年開場前から格安の苗を求める人たちが長い列を作るが、今年は入場を規制するほどの賑わいを見せた。

今年は苗の即売に合わせ、県内の高校では初となる、県から販売許可を取得した牛ふん堆肥「水農元気くん」の販売も行なった。

「水農生が元気になる、水沢の作物が元気になる、水沢全体が元気になるというスローガンがネーミングの由来です」と話す下道一彦教諭は、水農元気くんの家畜廃棄物再利用、良質乾草・野菜・果樹など作物の増収といった循環型農業を担う効果に期待している。

第63回水沢農業高等学校田植競技会兼第18回全日本田植選手権大会には、県内外の高校生13チームと、職員やPTA、農業団体や産直、消防団など一般8チームの計21チームが出場。

同校の水田を競技場に、1チーム11人の選手たちが苗かごをバトンにしてリレーする。スピードだけではなく、植える深さ、欠株の有無、苗の本数は3本といった正確性も審査の基準となる。

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白熱する田植競技会

晴天に恵まれた当日は、会場となった水田の周りに各チームの応援団も集まり、創意工夫を凝らした手作りの横断幕の下に陣を張り、選手に大きなエールを送った。

泥まみれになりながら選手たちが競い合った結果、高校生の部は宮城県の小牛田農林高等学校、一般の部はマイムマイム奥州がそれぞれ優勝した。 

参加した生徒の一人は「うちでも毎年田植えは手伝っていますが、手植えをしたのは初めてです。来年は優勝したいです」と笑顔で話した。


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