[新聞:岩手版]特産ヤマブドウで3種のピューレ~自然の恵みを食卓へ~

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

[新聞:岩手版]特産ヤマブドウで3種のピューレ~自然の恵みを食卓へ~

[2016年1月4週号 岩手版]

2016-1-4_71【野田村】県内有数のヤマブドウの産地・野田村では、地域特有の気候を生かし、良質なヤマブドウが生産されている。株式会社のだむら(社長・小田祐士村長)の運営する「観光物産館ぱあぷる」は、同村産のヤマブドウを使用した「山ぶどうピューレ」3種を商品化。さらなる野田村の魅力の発信に期待も高まる。

野田村はヤマセの影響で霜が降りるのが遅く、ほかの地域と比べて収穫時期を遅らせることができ、例年10月末にヤマブドウを収穫。木に実ったまま熟成し、糖度約18度と甘味の強い果実ができるという。

「原材料は地場産のヤマブドウだけを使用し、無添加・無加糖の安心の逸品です」と商品を紹介する同社の古舘美惠子総務課長(55)。

 以前にもピューレを商品化していて、今回は3系統の品種の特徴を生かした「酸味」「甘味」「香り」の3種を開発。酸味にはヤマブドウ本来の酸味の強い「葛巻系」を使用。甘味には糖度が高い「野村系」、香りにはヤマブドウの香りの高い「在来系」を使用している。

2016-1-4_72「いつもの料理に少し加えるだけでプロの味になります。酸味は肉料理のソースに、甘味はヨーグルトなどのデザートに、香りは海産物のドレッシングに合います」と話す古舘総務課長。使い方でいろいろな味わいを楽しめるという。「ポリフェノールや鉄分、カルシウムを多く含み滋養強壮によく、疲れたときなどに手軽に使ってほしい」とも話している。

砂糖を加えず、素材の甘さを生かした同商品は、種を取り除き、すりつぶして2度煮込む。時間が経つと瓶の底に石のような「酒石酸」がたまるため、酒石酸を取り除いて舌触りもなめらかに改良している。

 「商品を通じて多くの人に野田村を知ってもらえたらうれしい。今後も安心の自然の恵みを皆さんに届けたいです」と意欲を燃やす。

 


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