【新聞:岩手版】総延長31㌔を設置 捕獲で個体数の削減も

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

【新聞:岩手版】総延長31㌔を設置 捕獲で個体数の削減も

[2025年4月3週号]

平泉町 千葉正一さん 79歳 (水稲95㌃ 平泉町3区行政区長)

 この地区では、2017年ごろからイノシシによる水稲の被害が見られるようになりました。そのため、19年から4年かけて総延長31㌔の電気柵を設置しました。地区内にある水田などを囲むように設置して、被害を大幅に減らすことができました。

 電気柵のワイヤは、主に3段になっています。下段は地面からの高さを20㌢に設定しています。イノシシの子どもが下段から侵入できるので15㌢に下げたいのですが、草刈機の刃が下段のワイヤに接触する恐れがあります。また、草と接触しやすくなるので、電気が弱くなって効果が落ちる可能性もあるので難しいですね。

 電気柵でイノシシを寄せ付けないことはできますが、頭数を減らすことも大切です。駆除するために、19年に住民5人が狩猟・くくり罠免許を取得しました。24年はイノシシやクマ、シカを15頭捕獲しています。

 このほか、地域を挙げて農地付近の草刈りもしています。見通しをよくすることで、近くに野生動物が隠れる場所をつくらないためです。住民のみなさんにご協力いただいて感謝しています。

「太陽光パネルで充電しています。電圧は6000~7000㌾」と千葉さん

駆除した雌のイノシシ


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