[2016年4月2週号 岩手版]
【花巻市】産直の知名度を上げ、利用促進を図ろうと、花巻市産地直売連絡協議会(伊藤忠宏会長)は、3月から「花巻の産直スタンプラリー」を開催。花巻市内の産直10店舗で買い物をするとクーポン券がもらえるイベントで、来客数は増加傾向にあり、今後の利用促進に関係者の期待は高まる。
「お客さんの目を産直に向けさせたい」と話す伊藤会長。大型の産直施設は出品者や品ぞろえも豊富で利用客は多いが、中には、高齢化や生産者の減少で品物の確保が難しかったり、スーパーとの価格競争の影響などによって閉店する産直も出ているという。
同協議会は、より多くの人に産直を利用してもらい、活性化につなげようと、同市内の産直10店舗を対象に「花巻の産直スタンプラリー」を企画。各店舗で500円以上の買い物をして台紙にスタンプを押してもらい、全店舗のスタンプを集めると、台紙と引き換えで500円分のクーポン券がもらえる。
6店舗以上のスタンプでも300円分のクーポン券がもらえ、何度でも参加可能だ。スタンプ10個を集めた台紙は同市の特産品が当たる応募券にもなる。
同イベントのチラシには、産直を訪れやすいようにと、各店舗の場所や営業時間、電話番号などを紹介した「産直マップ」を掲載している。
同市内から買い物に来ていた女性は「ここで4カ所目。スタンプラリーで各産直を回ってみると品ぞろえに工夫があって面白い。これからも季節の野菜や果物を目当てに産直巡りをしたい」と話した。
伊藤会長は「新鮮な野菜や特産品を求めて産直に足を運ぶ人は多い。各店舗でいろいろな工夫やサービスをしているので、イベントをきっかけに産直の面白さを再発見してほしい。今後は機転や小回りの利く産直を目指していきたい」と意欲的だ。スタンプラリーは初の試みだが、来客数は増えていて手応えを感じている。同イベントは5月20日まで実施する予定だ。