【新聞:岩手版】販売悪化も補償で助かった

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

【新聞:岩手版】販売悪化も補償で助かった

[2021年9月2週号]

普代村 中居 昭彦さん

「青色申告の書類は自分で作成しています」と中居さん

 両親が栽培していた原木シイタケを継いで5年目になります。春は露地で、冬場はビニールハウス内で栽培しています。今年は、乾椎茸品評会で2年連続の林野庁長官賞を受賞しました。

 シイタケ栽培は天候に左右されやすいため、天候が収量の増減に大きく影響します。これまでシイタケには加入できる保険がなかったため、以前から収入保険のような制度が必要だと感じていました。NOSAI職員の方から、農業収入全体の減少を補償する制度だと説明を受けて、制度が始まった2019年に加入しました。

 昨年は、春先の低温や少雨の影響で、露地栽培のシイタケが霜と乾燥の被害を受けました。防風ネットを張り、散水をこまめに行うなど対策をしていましたが、天候にはかなわず収量は前年の3分の1程度でした。また、新型コロナウイルスの影響で飲食店需要が減少し、販売価格が下落したため、出荷量が大幅に減ってしまいました。収入は前年の約半分になりましたが、保険金を受け取ることができたのでとても助かりました。

 近年、自然災害が頻発していますが、収入保険は自分の経営努力だけでは対処できない収入の減少を補償してもらえるので、安心して栽培に励むことができますね。

 収入保険の加入条件は青色申告を行っていることなので、仲間のシイタケ農家には、まず青色申告を始めることを勧めています。

▽原木シイタケ2万1千本▽54歳

 


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