[新聞:岩手版]地元の農畜産業に貢献したい~イタリア料理に地元食材を活用~

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

[新聞:岩手版]地元の農畜産業に貢献したい~イタリア料理に地元食材を活用~

[2016年5月1週号 岩手版]

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焼き上げたフォカッチャを手にする菅原さん

【一関市】「地元の食材を使うことで地域に貢献していきたい」と話す一関市花泉町の菅原陽介さん(39)は、東京都で修業を積んだ後、古里の同町でイタリア食堂「フィオーレ」をオープン。厳選した地元食材で作る本格的なイタリア料理で、地産地消に取り組んでいる。

菅原さんは東京都のイタリア料理の専門店で働き、調理師としての修業を積んだ。料理長を任されるまでに腕を磨いた後、自分の店を持つため、古里に帰郷。今年2月に同店を構えた。

素材を生かしたイタリア料理は、地元食材とも調理の組み合わせが良いという。同市藤沢町の誇る銘柄豚「館ヶ森高原豚」には、菅原さんも「身がきめ細かく、しっとりして臭みがない」と、味と品質に大きな信頼を寄せていて、生産している館ヶ森アーク牧場から直接仕入れている。

また、イタリアで親しまれている平たいパン「フォカッチャ」は厨房で焼き上げるなど、自家製に力を入れている。生地には、岩手県の推奨品種「ナンブコムギ」と米粉を加えることで、モチモチした食感と小麦本来の風味を出し、さらに炒った胚芽を混ぜることで味にアクセントを効かせている。

地域住民に慕われる店作りを目指す菅原さんは、花泉の地名にちなんで、イタリア語で花を意味する「フィオーレ」を店名に選んだ。同店を食堂と位置付けているのは「気軽にイタリア料理を楽しんでほしい」との思いからだ。

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ゴルゴンゾーラチーズとバルサミコソースを添えた館ヶ森高原豚のモモ肉のグリル

熱心に料理の研究を重ねてきた菅原さんは、今後取り扱ってみたい食材に地場産のブランド肉「いわて南牛」を挙げ、レシピの構想を膨らませている。

「食品を扱う一料理人として、地元の農畜産業に貢献していきたい」と意気込む菅原さん。今後も積極的に地元食材を使った料理を提供していきたい考えだ。

 


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