【新聞:岩手版】避けられない事態に備え

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

【新聞:岩手版】避けられない事態に備え

[2022年9月2週号]

一関市 小山 武さん(70)

 1978年に就農し、84年に法人化しました。現在は「ジョナゴールド」など16品種のリンゴを、家族3人と従業員13人で栽培しています。主に個人向けの贈答用として販売するほか、仙台市のスーパーなどでも販売しています。

 自然災害に備えるために果樹共済に加入していましたが、収量でなく収入減少を補てんする収入保険に魅力を感じ、2020年に加入しました。

「収入保険に加入してから経営の不安が減りました」と小山さん

 20年6月に一関市内で大規模なひょう害が発生し、生育途中の果実が損傷しました。以前、贈答用リンゴを購入いただいたお客さまに、被害状況を手紙で説明し、価格を大幅に下げて販売しました。

 収入が例年の半分に落ち込んだので、従業員の人件費や資材費などの支払いが不安でしたが、つなぎ融資を申請して各種の支払いに充てることができ、支障なく営農を続けられたので、収入保険制度があって本当に助かりました。

 収入保険に営農を助けてもらった経験から、私が住んでいる地域でリンゴを栽培する仲間に積極的に収入保険への加入を勧め、そのうち5人が契約しました。自分たちの力では避けられない収入減少に備えるという意識が大切だと思います。

 今後も安心して農業経営を続けられるように、収入保険の加入を続けていきます。法人設立40周年を一つの目標に頑張りたいです。

▽農事組合法人岩手本郷果樹代表理事

▽リンゴ約9㌶


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