【新聞:岩手版】家族一緒が農業の魅力

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

【新聞:岩手版】家族一緒が農業の魅力

[2019年5月1週号]

【胆江】今年2月に就農した奥州市江刺米里の芳賀一さん(38)は、妻・奈美さん(34)と二人三脚で大玉トマトの生産に取り組む。初めて迎える定植に向けて、薬剤散布や水やりなどの準備を進めるほか、就農を希望する人の参考になるようにブログで作業内容を発信している。

「すべてが初めてなので、おいしいトマトができるように勉強していきたい」と芳賀さん夫妻

 同市水沢でウェブ関係の仕事をしていた芳賀さん。「家族で一緒に楽しく作業できることをしたいと考え、農業をやってみたいと思った」と就農を決意した。自宅では、奈美さんがミニトマトやキュウリ、ピーマンなどを家庭菜園で栽培していたが、芳賀さんは「農作業は土日くらいしかやっていなかった」と振り返る。

農産物豊かな江刺

 就農先の候補に京都や秋田なども考えていたが、「同じ市内だし、リンゴや米など農産物が豊富」と奥州市江刺で就農した。

 奥州農業改良普及センターの紹介でトマト農家と出会い、「小規模な面積から栽培が可能で、収入が安定しやすい」とトマト栽培への挑戦を決意した。

 「経費削減のため」とハウスの組み立てなどは可能な限り自分たちで行った。栽培するトマトは「りんか409」と「ひなた」の2品種。今年は、約2千本定植する予定だ。

水田だった場所にハウス4棟を建設

 「作業に遅れが出ると影響が出る。品質の良いトマトを出荷するために、早めの作業を心がけたい」と苗の生育に気を配る。

ブログで情報発信

 芳賀さんは「トマト農家のブログhttp://tomatonouka.com/」を開設。「農業の技術や知識、経験は足りないが、ウェブ関係の仕事に就いていたのでその知識を生かしていきたい」と日々の作業内容を発信している。

 「全国的に『興味がある』とか『就農したい』とか思っている人は大勢いると思う。情報を発信することで農業を身近に感じてもらい、興味を持ってもらうきっかけになれば」と話す。


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