[2020年7月1週号]
【胆江】6㌶の園地で20品種ほどのリンゴを栽培する奥州市江刺愛宕の髙橋学さん(52)は、従業員の作業の安全と効率化を考慮して高所作業機を導入した。昨年は音楽の演奏とリンゴの試食販売をセットにしたイベントを開催。適期作業による良質なリンゴ生産と、「自分にしかできないPRや経営」に奮闘する。
髙橋さんは、東京でギターの演奏家として活動していたが、1998年頃に帰郷して就農。「岩手の実家と東京を行き来しながら農業を手伝っていた。演奏家の仕事も縮小していた時期だったので、岩手に戻るのにいいタイミングだと思った」と振り返る。
就農当時は3㌶ほどだったリンゴの栽培面積を拡大。現在は、従業員やパートを10人ほど雇用する。
「誰でも働きやすい環境にしたい」と髙橋さん。剪定や摘果の作業は今まで脚立を使っていたが、今年から高所作業機を導入した。「労力の軽減やケガの予防になった」と話す。
機械の導入は作業の効率化にもつながっているという。「適期に作業を終える事が作業の基本。作業には『締め切り』がある。これを守ることで、木に負担をかけず作業を行うことができる」
ギターの腕前を披露
昨年の10月には地元のホールを会場に「駒込果樹園収穫祭2019」を開催した。ホールの中のバンド演奏で、髙橋さんはギターの腕前を披露した屋外では、自家産果樹の試食販売会。「自家産リンゴのPRになった」と話す。
「機械の導入などによる労力の軽減や、働きやすい環境の整備にもっと力を入れたい。新型コロナウイルスの関係で未定だが、落ち着いたら今後も収穫祭を開催したい」と髙橋さん「自分にしか出来ないPRをこれからも継続したい」と話す。