[2019年10月2週号]
【宮古】宮古市蟇目地区で直売所を運営する「ひきめの里直売所の会(花坂健会長=49歳)では、直売所の運営や市内のイベントに積極的に参加し、田楽豆腐などを販売している。また、地区内の遊休農地を活用し、地産地消にも取り組む。
「旧新里村の事業で、県内外の産直施設の視察に行かせていただいた。宮城県の産直を訪れた際に、70歳を超えた代表から説明を受ける中で、年齢を感じさせないやる気と産直への熱い思いを聞き直売所の開設を決意した」と同会の元会長の山口京子さん(70)。
2001年に、会員13人で6畳のプレハブから営業を開始。02から03年に補助事業を受け、直売所と「工房およれんせ」を建設し、本格的な営業を始めた。現在は、正会員9人で運営している。
1日300本を販売
直売所のお薦め商品は、同工房で炭火で焼いた田楽豆腐だ。秋には、宮古市内でのイベントにも参加し、1日で300本ほど販売。山口さんは「お客さんから『おいしいのでお土産にも買っていく』と声をかけていただくとうれしい」と笑顔を見せる。
同会では地区内の遊休農地の共同管理にも取り組む。14年に普及センターの指導を受け、ブルーベリーの栽培を始め、現在は20㌃の圃場で300本を植栽。収穫したブルーベリーは市内の学校給食に提供され、地産地消にも貢献する。
飛澤良子副会長(62)は「メンバーの高齢化と担い手不足が課題だが、先輩方がつくった直売所の会の活動を維持していくために、後継者を大切に育てていきたい」と話した。