[2019年2月1週号]
【北部】二戸地域の雑穀生産振興と販売促進を図るため、二戸地域雑穀推進大会(二戸地方農林水産振興協議会、二戸地域雑穀ブランド推進委員会主催)が、二戸市福岡の二戸パークホテルで開催された。大会では、雑穀栽培の技術向上に取り組む栽培者などに二戸地域雑穀ブランド推進大賞の表彰が行われた。
大会には、二戸地域で雑穀栽培に取り組む生産者ら約80人が参加。主催者を代表し、二戸地域雑穀ブランド推進委員会の荒谷一男会長が「雑穀の需要は年々増加しているが、生産量が減少している。大規模農家の育成や、単収向上を目指して取り組んでいきたい」とあいさつした。
大会では、二戸地域雑穀ブランド推進大賞として、二戸市の小舘孝子さん、軽米町の軽米エゴマの会(川原木芳蔵会長)、一戸町の中村正直さんの3名を表彰した。
小舘さんは、セルトレイ育苗による移植栽培などの技術向上、軽米エゴマの会は、栽培面積の拡大による耕作放棄地・遊休地の解消、中村さんはエゴマ栽培で高単収の実績を上げた点がそれぞれ高く評価された。
機械移植や有望品種も
また、地域循環型経済確立に取り組む島根県邑南町東京PRセンター長・岡田圭介さんの講演が行われ、地元の食材を使用した町営のイタリアンレストランを開業した事例を紹介。「地元の農家がメニューに使用するさまざまな野菜を栽培している。全国各地からオーナーシェフを目指す人が移住することで、将来的には町の人口増加にもつながる」と話した。
二戸農業改良普及センターの雑穀の機械移植や、県北農業研究所で育種するアワの有望品種の紹介なども行われ、参加者は熱心に耳を傾けていた。
会場では、地元産雑穀を使用した試作中のバームクーヘンなどが並び、参加者は味を確かめていた。