[新聞:岩手版]自家産の果実、野菜使って 私らしさを発揮

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

[新聞:岩手版]自家産の果実、野菜使って 私らしさを発揮

[2017年6月1週号岩手版]

【平泉町】地元産食材を使った無添加ジェラートを製造・販売している平泉町平泉の「KOZENJI cafe」(店主=小野寺カホルさん、73歳)。中でも小野寺さんが農薬に頼らず栽培しているブルーベリーを使ったジェラートが消費者から好評だ。

自家産ブルーベリーを使ったジェラートを手に小野寺さん

 店名のKOZENJIは、かつて一関市狐禅寺で営業していたことに由来する。2007年8月に現在の店舗がオープンした。

 約15年前にブルーベリー栽培を始めた小野寺さんは「所有する土地が荒れていることが気にかかり、何かを栽培してみようと多くの人に話を聞き『私にもできるかも』と感じたのがブルーベリー」ときっかけを話す。「思い立ったらすぐに行動する性格なので、一気に100本植えました」と笑う。

 カヤやヤナギが生い茂った荒れ地を開拓し、現在、50㌃に10品種以上、約350本のブルーベリーを農薬を使わずに栽培。6月下旬から9月下旬までが収穫時期となる。

カップジェラートは、土産や贈り物にも喜ばれている

 ブルーベリーを使った商品だけでも「ブルーベリーみるく」「ブルーベリーヨーグルト」「ブルーベリーソルベ」など数種類あり、ほかにも自家栽培のキウイフルーツやウメ、柿、サツマイモ、カボチャなどを使ったジェラートも季節ごとに登場する。「味だけでなく香りや色にも気を配ります」と素材を生かした商品づくりを心がける。

 ワッフルコーンには一関産小麦を使用。最初は外注していたが、もろくて壊れやすく、手づくりに切り替えたところ評判を呼んだ。

 手づくりのジャムやソースを添えるスタイルも同店の特徴で、見た目の鮮やかさとともに味の変化を楽しめると好評だ。カップジェラートは盛岡市のらら・いわてや奥州市の江刺ふるさと市場、通信販売などでも購入できる。

 毎朝、水やりや草刈りなどの畑仕事をしてから店に立つ小野寺さん。「先日『夏季限定のトマトソルベはまだですか』と問い合わせがありました。まだ苗も準備していないけど、そういった声は励みになりますね」と話している。

 

 

 


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