【新聞:岩手版】目指すは平均反収600㌔

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

【新聞:岩手版】目指すは平均反収600㌔

[2024年6月1週号]

 【花巻市】「去年の収量は、一番条件が良かった圃場で10㌃当たり708㌔」と話すのは、花巻市湯口の合同会社「米屋重右エ門」の代表を務める畠山祐之さん(66)。2013年から良食味・多収が特徴の水稲品種「ほむすめ舞」を栽培している。施肥量に気を配り、収量アップを目指すほか、省力化につなげるため、乾田直播栽培にも挑戦する。

「ほむすめ舞の種子生産をして、翌年の苗にしている」と畠山さん

 畠山さんは06年に就農した。21年に合同会社米屋重右エ門を設立。現在は従業員4人のほか、パート9人を雇用して、水稲40㌶を栽培する。畠山さんは「以前は麦やヒエも栽培していた。作業が重複するため、水稲一本に絞った」と振り返る。

「ひとめぼれ」比施肥量は2倍

 埼玉県の農業資材会社が開発したほむすめ舞は「夢ごこち」と「ふくひびき」を掛け合わせた品種。ふくひびきは主食用だけでなく、飼料用米としても栽培されるという。

 「肥料はひとめぼれの倍近く使う」と畠山さん。元肥はチッ素、リン酸、カリの比率が30:7:7の比率で10㌃当たり40㌔散布する。追肥は同14:14:14の肥料で10㌃当たり20㌔散布する。

 「飼料用米の特性を継いでいるので、草丈が伸び過ぎない」。倒伏しにくいが穂数は多く、穂長もあるという。「収穫量が多い。肥料代も十分に採算がとれる。今年は平均反収600㌔を目指したい」。収穫後は、宮城県の卸売業者を通じて、病院や介護施設などへ提供される。

稲わらは肥料に

 稲わらは、すき込んで翌年の肥料にする。「有機肥料を散布して、すき込みは12月までに終わらせる」

労力軽減へ乾田直播栽培も

 同社では、22年から農作業体験を受け入れている。東京や仙台からも、小中学生が農家民泊を体験に訪れるという。また、今年は一部圃場で乾田直播栽培にも取り組む。畠山さんは「苗を作る手間や水管理がなくなるのが大きなメリット。ぜひものにしたい」と笑顔を見せる。


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