[新聞:岩手版]特産牛乳で新ブランド~風味生かしたミルクジェラート開発~

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

[新聞:岩手版]特産牛乳で新ブランド~風味生かしたミルクジェラート開発~

[2017年10月2週号岩手版]

【金ケ崎町】地区の特産である牛乳を活用したミルクジェラートを開発し、新たなブランドに育てようという取り組みが始まった。金ケ崎町和光地区の活性化住民組織「和光地区活性化実行委員会(倉田和弘実行委員長、構成員16人)」では、地区の盆踊り大会を皮切りに、各イベントでの試験販売や試食会などを行い、試食アンケートをもとに味を追求している。

 地区の将来ビジョンは、「美しい自然と景観を大切に平穏で豊かな暮らしが出来る村づくり」。9団体で構成する「和光地区活性化協議会」(倉田和弘委員長)が2016年4月25日に設立され、同年9月6日には、地区の酪農家を中心とした実行委員会が発足した。

ジェラートの試験販売。大人にはアンケートを実施した

 初年度は、和光地区地域活性活動計画検討会を3回にわたり開催。地区の特産である牛乳を使った加工品の開発など五つのテーマを決めた。その中から、本年度は「子供」「酪農経営」「加工・販売」の三つのテーマに取り組み、加工・販売の第1弾として牛乳をふんだんに使ったミルクジェラートの開発に着手した。

 「甘さを控えた大人のジェラート」をコンセプトに、牛乳本来の味や風味を生かすため、あえて原料にバニラビーンズを使わず、牛乳と生クリーム、少量の砂糖だけで作られている。

 9月には、酪農家に嫁いだ女性たちで結成した「金ケ崎Dairy Mother’Ⅲ」(土井啓子会長)と協力し、試験販売を開始した。試食した人に「味」「風味」「甘さ」「なめらかさ」の四つについてアンケートを実施。調査結果をもとに、開発に試行錯誤を重ねている。

 

 活性化協議会会長の倉田さんは「老若男女問わず、おいしいと言ってもらえるものを作りたい」と話す。今後はヨーグルトやチーズなどの加工品にも挑戦し、再来年には加工用施設の建設も視野に入れているという倉田さん。「地域間での情報共有を行い、一緒に和光ブランドを作り上げていきたい」と目標を掲げる。

 10月29日には金ケ崎温泉駒子の湯で開催する駒子の湯秋の収穫祭、11月12日には西部地区生涯教育センターの西部まつりで試験販売を実施する予定で、「多くの方に興味を持ってほしいですね」と話している。

甘さを抑えたジェラートで新たな和光ブランドを目指す

コーヒーパウダーをトッピングにした食べ方も提案


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