[2023年3月28日]
県内の園芸施設共済加入者に、 これまでの経験や加入の決め手をお聞きしました。ハウスの被害に備えて、園芸施設共済に加入しましょう。
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「自然災害に備えて」
住田町・菊池悠さん(35)
経営内容:ホウレンソウ、ハウス3棟(10㌃)
昨年就農し、地元の農家さんから使用していなかったハウスを借りて通年でホウレンソウを栽培しています。ハウスを借りる際に、過去に強風でハウスが全壊した経験があると聞きました。ハウスの周りには、風を遮る大きな建物や防風林などがないので自然災害への備えが必要だと思い、昨年7月に園芸施設共済に加入しました。
園芸施設共済の内容は、NOSAIのホームページなどを見て自分で勉強しました。さらに、加入時にはNOSAI職員に詳しく説明してもらい、しっかりと制度を理解することができました。減価償却の部分はありますが、古いハウスなども補償してもらえる点が魅力だと思います。
最近は突発的な災害が多く、農業はこれまで以上に天候に左右されていると思います。自然災害は予測できないので、今後も園芸施設共済に加入し続けます。
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「安心して栽培を続けるために」
一戸町・荒澤和彦さん(70)
経営内容:トマト(育苗を含む)、ホウレンソウ、ハウス12棟(21㌃)
昭和50年からトマトなどを栽培しています。近年の異常気象による自然災害の頻発や被覆材などの値上がりから、経営の継続に不安を感じて令和2年に園芸施設共済に加入しました。
2月から6月下旬まではトマト苗を育ててJAに出荷しています。今年4月に、ハウス1棟のビニールが突風で裂けました。受け取った共済金はビニールの購入費用に充てることができて助かりました。育苗期間中の被害だったので、生育への影響が心配でしたが、無事に苗を出荷することができました。
夏はトマト、冬はホウレンソウを栽培しているので、1年を通してビニールをかけています。これからの時期は台風による被害や雪害が心配です。安心して栽培を続けられるように、園芸施設共済に加入してあらゆる自然災害に備えていきます。
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「被害を受けた後も営農するために」
奥州市・佐藤たき子さん(66)
経営内容:トマト17㌃、ハウス9棟
約25年トマトを栽培しています。ハウスの間隔が狭いので、屋根に積もった雪を地面に落とすと、すぐに身長を超えるほどの高さに積み上がってしまいます。園芸施設共済は、雪害以外にもさまざまな災害に備えるため、お守りの意味も含めて加入しています。
最近は、災害級の雪が降る回数が増えている気がします。令和2年の冬には今まで経験したことがないような大雪が降り、とても驚きました。今年の冬も、補強の追加などでしっかり備えたいですね。
園芸施設共済は、災害に対する備えをさらに万全なものにしてくれます。どんなに備えていても、自然災害にはかないません。被害を受けた後のことまで考えて備えることが大事だと思います。被害を受けても農業を続けるために、今後も園芸施設共済に加入していきます。
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「『備え』の必要性」
宮古市 ・ 藤澤忠志さん(69)
経営内容:水稲37㌃、パイプハウス1棟
水稲栽培をメインに、パイプハウスで葉物野菜などを栽培しています。
私の住む地域では、平成22年12月の大雪や平成28年8月の台風10号で多くの被害が発生しました。今後、自然災害の被害が深刻化する予測もあります。「備え」の必要性を感じていたときに、NOSAI職員から園芸施設共済を紹介され、加入を決めました。
ハウスが被害を受けたときに、園芸施設共済の補償があることは、農家の復旧に向けた大きな支えになると感じています。
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「2度の雪害経験から」
一関市・三浦一さん(68)
経営内容:水稲3㌶、育苗ハウス2棟1・8㌃
高校卒業後、実家の農業を手伝い始めました。その後、昭和55年に育苗ハウス2棟を設置しました。
ハウスは、今まで雪の被害を2度受けました。平成9年に雪でハウスが潰れてしまい、自分で再建しました。多額の費用と労力がかかった経験から、何か助けとなるものを探したところ、園芸施設共済を知り、平成18年に加入しました。
令和2年12月に1㍍以上の雪が一晩で積もり、ハウス1棟が雪の重みで潰れてしまいました。近年、この地域では1度に大雪が降るということはあまりなかったと思います。共済金を受け取り、ハウスを再建できました。
災害はいつ起こるか分からないので、今後も加入していきたいです。園芸施設共済に加入することをお勧めしますよ。