【新聞:岩手版】遊休農地を再生するヒーローになります

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

【新聞:岩手版】遊休農地を再生するヒーローになります

[2023年7月3週号]

獣害対策を施したプラチナコーンの圃場。収穫後は産直やインターネットで販売し、「甘くておいしい」と評価されているという

 【東南部】住田町下有住地区で2018年に就農した平林慧遠さん(37)は、地域のヒーロー「しもありすマン」として遊休農地を利用した農業に取り組む。現在、ホワイトコーン110㌃、水稲30㌃、ニンニク10㌃を栽培。栽培品目を意欲的に増やし、最終目標には次世代への農業技術継承を掲げる。

 東京都出身の平林さんは岩手大学を卒業後、県の職員として勤務。16年から4年間、地域おこし協力隊として、妻の出身地である同町の基幹産業の農業や林業振興のために活動した。

 活動の中で同町の遊休農地の増加に気づき、就農を決意。就農に当たって、地域の人たちが農地や農機具を提供してくれたという。

 「私にとってのヒーローである地域の人たちは、まさに『しもありすマン』。私もいつか誰かのしもありすマンになりたいと思った」と平林さん。その名を冠した「しもありすマンふぁーむ」を立ち上げ、農業を始めた。

農業は土作りに尽きる

戦隊ヒーローの衣装で「しもありすマンふぁーむの作物で笑顔を届けたい」と平林さん

 「地域の目玉になれば」という思いでホワイトコーンに着目し、20㌃の圃場で「プラチナコーン」の栽培を開始。同町内では、鳥獣被害でトウモロコシの作付面積が激減していたため、電気牧柵やネットを設置するなど対策に力を入れる。

 さらに、同地区でニンニクを栽培していた人からマニュアルをもらい、「福地ホワイト」を栽培。農業は「土作りに尽きる」と話す平林さんは、町内の牛ふんと豚ぷんを10対1の割合でブレンドした独自の堆肥を施用する。「堆肥の効果で、一般的なニンニクより大きい実になる」

 今年はブドウ栽培で使われなくなったビニールハウスを引き継ぎ、「シャインマスカット」の栽培を始めた。平林さんの最終目標は「農業技術の継承」だ。今後もさまざまな取り組みで身に付けた農業技術を、次世代に教えられるヒーローを目指す。


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